逼迫(ひっぱく)日記

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他人の瞳

先日家の片付けをしていた際、小さい頃の写真を見つけた。
それはとてもとても無邪気にわらっていて、お母さんの後ろに隠れながら写っている写真や、汚れを知らない純粋な瞳をした私が写っていた。懐かしいな。
いつからだろう。周りの瞳を見て生きるようになったのは。

小さい頃に大きな手術をした事でお腹に大きな傷ができた。
今でこそ触れられても特になにも思わないが
小さい頃の私にとって人と違う所があると言う事が
たまらなくいやで、怖かった。嫌われないかな、、
おかしくないかな、、そんな事ばかり考えていた。
子供は無邪気だから聞いてくる。
「その傷どうしたの?」「剣士に斬られた!?」
「かっこいいじゃん!」「見せて!見せて!」
こう言った言葉にいつも心で苦笑いし、言葉を返す。
「なんかお腹に悪いバイキンが居たからお医者さんが
 やっつけてくれたんだって!お医者さんってすごいね!」

小さい頃から自分の本心とは違う言葉を沢山言って
その場をやり過ごしてきた。その結果、弊害が起きている。
私は平気で嘘をついてしまう。そう。息を吐くように。
本当は大きな声でわらいたいし、無邪気に走り回りたい。
本当は優しくなんてない、悪い部分だって沢山ある。
しろはそんなにいい子なんかじゃないんだ。

いつか他人の瞳なんて気にせず、素直になりたいな。
どこかに忘れてしまった純粋な瞳を探しに行こう。